10ギガ対応ルーターの選び方|WAN・LANポートやWi-Fi規格を確認
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最終更新日:2026年7月20日
10ギガ光回線を契約しても、使用するルーターの性能が低ければ通信速度は十分に伸びません。
ただし、製品ページに「10ギガ対応」「10Gbps対応」と書かれているルーターであれば、どれを選んでもよいわけではありません。
10Gbpsに対応しているのがインターネット側のWANポートだけで、パソコンを接続するLANポートは1Gbpsや2.5Gbpsまでという製品もあります。
そのため、10ギガ対応ルーターを選ぶときは、次の項目を確認する必要があります。
| 確認項目 | 推奨する仕様 |
|---|---|
| WANポート | 10GBASE-T対応 |
| LANポート | 最低2.5Gbps、できれば10GBASE-T対応 |
| Wi-Fi規格 | Wi-Fi 7、Wi-Fi 6E、Wi-Fi 6 |
| 接続方式 | 契約する回線・プロバイダーのIPv6 IPoEに対応 |
| 有線スループット | できるだけ実測値が高い製品 |
| 周波数帯 | 2.4GHz・5GHz・6GHzのトライバンドが理想 |
| メッシュ機能 | 戸建てや広い住宅では対応製品がおすすめ |
特に重要なのは、WANポートとLANポートの両方です。10ギガ回線を有線接続で最大限活用したい場合は、WAN・LANの両方に10Gbpsポートを搭載したルーターを選びましょう。
目次
10ギガ対応ルーターとは

10ギガ対応ルーターとは、最大10Gbpsのインターネット回線を接続できるルーターです。
フレッツ 光クロスなどの10ギガ光回線は、上り・下りともに最大概ね10Gbpsのベストエフォート型サービスです。実際の通信速度は、回線の混雑状況や端末、ルーター、LANケーブルなどの利用環境によって変わります。
一般的な1ギガ対応ルーターでは、WANポートの上限が1Gbpsです。そのため、10ギガ光回線に接続しても、ルーター部分で最大1Gbpsに制限されてしまいます。
10ギガ光回線を利用する場合は、少なくともWANポートが10GBASE-Tに対応したルーターが必要です。
「10ギガ対応」でもLANポートが10Gbpsとは限らない
ルーターを選ぶときに最も注意したいのが、WANポートとLANポートの違いです。
- WANポート:ONUやホームゲートウェイと接続する端子
- LANポート:パソコンやゲーム機、スイッチングハブと接続する端子
「10ギガ対応ルーター」と書かれていても、10Gbpsに対応しているのがWANポートだけという製品があります。
例えば、WANポートは10Gbpsに対応していても、最も速いLANポートが2.5Gbpsであれば、1台のパソコンへ有線接続したときの通信速度は最大2.5Gbpsまでです。実際に、WAN側は10Gbps、LAN側は2.5Gbpsという構成の10ギガ対応ルーターが販売されています。
複数のスマートフォンやパソコンで回線を共有する場合は、LANが2.5Gbpsでも10ギガ回線の帯域を活用できます。
一方、1台のデスクトップパソコンで5Gbps以上の速度を出したい場合は、LAN側にも10Gbpsポートを搭載したルーターが必要です。
10ギガ対応ルーターを選ぶポイント

WANポートが10GBASE-Tに対応しているか
10ギガ光回線で使用するルーターは、WANポートが10GBASE-Tに対応している必要があります。
製品ページでは、次のように表記されていることがあります。
- WAN:10Gbps
- INTERNETポート:10Gbps
- 10GBASE-T対応WANポート
- 10GbE WAN
- 10/5/2.5/1Gbps対応
「10ギガ対応」という製品名やキャッチコピーだけで判断せず、仕様表のWANポート欄を確認しましょう。
WANポートが1Gbpsや2.5Gbpsの場合、10ギガ光回線を契約しても、インターネット側の通信速度がポートの上限に制限されます。
LANポートの最大速度を確認する
有線接続を重視する場合は、LANポートの速度が重要です。
10ギガ対応ルーターのLANポートには、主に次の構成があります。
| LANポートの構成 | 向いている人 |
|---|---|
| 1Gbpsのみ | Wi-Fiを中心に使用する人 |
| 2.5Gbps+1Gbps | 一般家庭、ゲーム、動画配信 |
| 10Gbps+1Gbps | 高性能PCで高速通信したい人 |
| 10Gbps+2.5Gbps+1Gbps | 複数の高速機器を使用する人 |
10Gbps対応LANポートを搭載した製品でも、10Gbpsポートが1つしかないことが多いため、ポート数も確認してください。
複数のパソコンやNASを10Gbpsで接続する場合は、ルーターだけではポート数が不足する可能性があります。その場合は、10GbE対応スイッチングハブを追加します。
WANとLANに10Gbpsポートが1つずつ必要
10ギガ回線を1台のパソコンで最大限活用したい場合、ルーターには基本的に次の2ポートが必要です。
- ONUと接続する10Gbps対応WANポート
- パソコンと接続する10Gbps対応LANポート
10Gbpsポートを1つしか搭載しておらず、WANとLANを切り替えて使用する製品もあります。
このタイプでは、10GbpsポートをWANとして使用すると、LAN側が1Gbpsや2.5Gbpsになる場合があります。仕様表に「WAN/LAN切替」と書かれている場合は、同時に何ポートを10Gbpsで使用できるのか確認しましょう。
Wi-Fi 7・Wi-Fi 6E・Wi-Fi 6から選ぶ
無線接続を中心に使用する場合は、Wi-Fi規格を確認します。
10ギガ光回線に組み合わせるルーターとしては、次の規格が候補になります。
| Wi-Fi規格 | 周波数帯 | 特徴 |
|---|---|---|
| Wi-Fi 7 | 2.4GHz・5GHz・6GHz | 高速通信と低遅延を重視する人向け |
| Wi-Fi 6E | 2.4GHz・5GHz・6GHz | 混雑しにくい6GHz帯を利用できる |
| Wi-Fi 6 | 2.4GHz・5GHz | 対応端末が多く価格を抑えやすい |
これから購入するのであれば、Wi-Fi 7対応ルーターが有力です。
Wi-Fi 7では、最大320MHzのチャネル幅や、複数の周波数帯を利用するMLOなどが採用されています。混雑した環境での通信速度、遅延、安定性の改善が期待できます。
ただし、Wi-Fi 7ルーターの機能を活用するには、スマートフォンやパソコン側もWi-Fi 7に対応している必要があります。
使用する端末がWi-Fi 6までしか対応していない場合、Wi-Fi 7ルーターに接続することはできますが、通信規格は端末側に合わせてWi-Fi 6になります。
無線LANの最大通信速度だけで選ばない
Wi-Fiルーターの製品ページには、「11,529Mbps」「18,669Mbps」など非常に大きな数字が掲載されていることがあります。
しかし、この数字がそのまま1台のスマートフォンで出るわけではありません。
製品によっては、2.4GHz帯・5GHz帯・6GHz帯の最大通信速度を合計した数字が製品クラスとして表示されています。また、実際の速度は端末のアンテナ数、対応する周波数帯、チャネル幅、ルーターまでの距離、壁の数などによって変わります。
ルーター側が高性能でも、スマートフォン側の最大通信速度が2Gbpsであれば、無線接続で10Gbpsをそのまま出すことはできません。
無線LANの最大値だけでなく、次の項目を確認しましょう。
- 使用する端末のWi-Fi規格
- 端末の最大通信速度
- 対応する周波数帯
- ルーターのストリーム数
- 6GHz帯への対応
- MLOへの対応
- 有線ポートの速度
有線LANの実効スループットを確認する
ルーターのポートが10Gbpsに対応していても、ルーター内部の処理性能が不足していると、実際の通信速度が伸びない場合があります。
そこで確認したいのが「有線LAN実効スループット」や「ルーター実効スループット」です。
実効スループットとは、実際にデータを転送したときに測定された処理速度の目安です。
製品によっては、WANポートが10Gbpsに対応していても、有線LANの実効スループットが2Gbps台にとどまる場合があります。Aterm 7200D8BEもWAN側は10Gbpsですが、LAN側は2.5Gbpsで、有線LANのローカルルーター実効値は約2,350Mbpsとされています。
5Gbps以上の通信速度を狙う場合は、単に10GBASE-Tポートがあるかだけでなく、メーカーが公表している実効スループットも確認してください。
契約する回線のIPv6 IPoEに対応しているか
10ギガ光回線では、IPv6 IPoEを利用するサービスが多くなっています。
ただし、IPv4 over IPv6の方式や必要な設定は、契約する回線事業者やプロバイダーによって異なります。
市販ルーターを購入する前に、次の項目を確認しましょう。
- 契約する10ギガ回線で市販ルーターを使用できるか
- プロバイダーのIPv6 IPoEに対応しているか
- IPv4通信に必要な方式へ対応しているか
- ひかり電話を使用する場合に指定機器が必要か
- ONUへ直接接続できるか
- ホームゲートウェイの配下で使用する必要があるか
PPPoE接続を利用する場合も、10Gbps回線に対応した機器や対応状況の確認が必要です。NTT東日本も、フレッツ 光クロスでIPv4・IPv6 PPPoEを利用する場合は、PPPoE接続が可能な10Gbps対応機器を用意し、対応状況をメーカーへ確認するよう案内しています。
ルーターの対応表に契約中の回線やプロバイダーが掲載されていない場合は、回線事業者から提供されるレンタルルーターを使用する方法が確実です。
トライバンド対応か確認する
Wi-Fiを中心に使用する場合は、トライバンド対応ルーターがおすすめです。
トライバンドルーターは、一般的に次の3つの周波数帯を利用できます。
- 2.4GHz帯
- 5GHz帯
- 6GHz帯
2.4GHz帯は壁などの障害物に比較的強い一方で、電子レンジやBluetooth機器などの影響を受けやすい傾向があります。
5GHz帯は高速で比較的混雑しにくいものの、壁や床などの障害物には弱くなります。
6GHz帯は対応端末がまだ限られる一方、既存の2.4GHz帯や5GHz帯よりも混雑を避けやすいのが特徴です。
家族で多数の端末を接続する場合や、Wi-Fi 7・Wi-Fi 6E対応端末を使用する場合は、6GHz帯を利用できるトライバンドルーターが適しています。
メッシュWi-Fiに対応しているか
戸建て住宅や部屋数の多いマンションでは、ルーター1台だけでは電波が届かないことがあります。
特に5GHz帯と6GHz帯は、ルーターから離れたり壁を挟んだりすると、通信速度が低下しやすくなります。
広い住宅では、複数のルーターや中継機を連携させるメッシュWi-Fi対応製品を選ぶとよいでしょう。
メッシュWi-Fiでは、住宅内に複数のアクセスポイントを設置し、端末の位置に応じて接続先を切り替えられます。Wi-Fi 7対応の10ギガルーターにも、メッシュ機能を搭載した製品があります。
ただし、無線で親機と子機を接続すると、設置環境によって速度が低下します。可能であれば、親機と子機をLANケーブルで接続する有線バックホールを利用するのがおすすめです。
利用目的別のおすすめルーター構成

高性能PCで5Gbps以上を狙う場合
1台のパソコンで5Gbps以上の通信速度を狙う場合は、次の構成が必要です。
- WANポート:10Gbps
- LANポート:10Gbps
- パソコン:10GbE対応LAN端子
- LANケーブル:Cat6A
- SSD:高速なNVMe SSD
- ルーター:高い有線実効スループット
ルーターだけを10Gbps対応にしても、パソコン側が1Gbps LANであれば、通信速度は最大1Gbpsに制限されます。
デスクトップパソコンに10GbE端子がない場合は、PCI Express接続の10GbE LANカードを増設する方法があります。
Wi-Fiを中心に利用する場合
スマートフォン、ノートパソコン、タブレットなどをWi-Fiで接続する場合は、次の構成が目安です。
- WANポート:10Gbps
- LANポート:2.5Gbps以上
- Wi-Fi規格:Wi-Fi 7またはWi-Fi 6E
- 周波数帯:トライバンド
- メッシュ機能:住宅の広さに応じて選択
Wi-Fi中心であれば、LAN側に10Gbpsポートがなくても、複数の端末で10ギガ回線の帯域を分け合えます。
そのため、WANが10Gbps、LANが2.5Gbpsのルーターでも、多くの一般家庭では十分です。
ゲーミングPCを有線接続する場合
ゲーミングPCを有線接続する場合は、次の構成がおすすめです。
- WANポート:10Gbps
- LANポート:2.5Gbps以上
- Wi-Fi規格:Wi-Fi 6以上
- IPv6 IPoE:利用するプロバイダーに対応
オンラインゲーム自体は、10Gbpsもの通信速度を必要とすることはほとんどありません。
ゲームでは最高速度よりも、Ping値、通信の安定性、パケットロスの少なさが重要です。そのため、ゲーム用PCのLANポートが2.5Gbpsであれば、ルーター側も2.5Gbps LANに対応していれば十分なケースが多いでしょう。
ただし、大容量ゲームのダウンロード時間を短縮したい場合は、10Gbps LANに対応したルーターとパソコンを使用する価値があります。
複数の10GbE機器を接続する場合
10GbE対応パソコン、NAS、サーバーなどを複数接続する場合は、10GbE対応スイッチングハブを使用します。
接続構成は次のようになります。
ONU
↓
10ギガ対応ルーター
↓
10GbE対応スイッチングハブ
↓
パソコン・NAS・サーバー
ルーターの10Gbps LANポートが1つでも、そこへ10GbE対応ハブを接続すれば、複数の機器を10GbEネットワークへ参加させられます。
ただし、すべての機器がインターネット回線を同時に使用する場合は、10Gbpsの帯域を共有します。
10ギガ対応のおすすめルーター
10ギガ対応ルーターは、製品によって有線ポートの構成やWi-Fiの周波数帯が異なります。
ここでは、10ギガ光回線に接続できる現行モデルの中から、用途別に選びやすい製品を紹介します。
| 製品 | Wi-Fi規格 | 10Gbps対応ポート | おすすめする人 |
|---|---|---|---|
| バッファロー WXR18000BE10P | Wi-Fi 7・トライバンド | WAN×1・LAN×1 | 迷ったときの有力候補 |
| TP-Link Archer BE805 | Wi-Fi 7・トライバンド | WAN×1・LAN×1 | Wi-Fi性能と有線10Gbpsを両立したい人 |
| ASUS ROG Rapture GT-BE98 | Wi-Fi 7・クアッドバンド | WAN×1・LAN×1 | ゲームや多数の高速機器に使用する人 |
| NEC Aterm 7200D8BE | Wi-Fi 7・デュアルバンド | WAN×1、LANは最大2.5Gbps | 有線接続は2.5Gbpsで十分な人 |
ルーターによって対応するIPv4 over IPv6の方式が異なります。購入前に、契約する光回線やプロバイダーの対応機種一覧も確認してください。
バッファロー WXR18000BE10P

「バッファロー WXR18000BE10P」は、10ギガ光回線を有線接続とWi-Fiの両方で活用したい人に向いているWi-Fi 7対応ルーターです。
主な仕様は次のとおりです。
- Wi-Fi 7対応
- 2.4GHz・5GHz・6GHzのトライバンド
- 10Gbps対応INTERNETポート×1
- 10Gbps対応LANポート×1
- 1Gbps対応LANポート×3
- Wi-Fi EasyMesh対応
- IPv6 IPoE・IPv4 over IPv6対応
WAN側とLAN側に10Gbps対応ポートを1つずつ搭載しているため、ONUから受け取った10Gbps回線を、10GbE対応パソコンへそのまま接続できます。
バッファローが公表しているルーターの測定結果では、DHCPモードで9,411Mbps、PPPoEモードで9,361Mbpsとなっています。ただし、実際の速度は契約回線や測定環境によって変わります。
また、2.4GHz・5GHz・6GHzを使用するトライバンド構成なので、Wi-Fi 7やWi-Fi 6E対応端末で6GHz帯を利用できます。EasyMeshにも対応しており、広い住宅では対応ルーターや中継機を追加して通信範囲を広げられます。
有線で5Gbps以上を狙いたい人や、国内メーカーの10ギガ対応ルーターから選びたい人にとって、有力な候補です。
TP-Link Archer BE805

「TP-Link Archer BE805」は、高速なWi-Fi通信と10Gbps有線接続を両立したい人に向いているWi-Fi 7対応ルーターです。
主な仕様は次のとおりです。
- Wi-Fi 7対応
- 2.4GHz・5GHz・6GHzのトライバンド
- 10Gbps対応WANポート×1
- 10Gbps対応LANポート×1
- 1Gbps対応LANポート×4
- EasyMesh互換
- MLO対応
6GHz帯の最大通信速度は規格値で11,520Mbps、5GHz帯は5,760Mbps、2.4GHz帯は1,376Mbpsです。3つの周波数帯を合計した理論上の通信速度は最大約19Gbpsとなっています。
WANとLANに10Gbps対応ポートを1つずつ搭載しているため、10GbE対応パソコンを有線接続できます。
EasyMeshにも対応しており、対応するルーターや中継機を追加すれば、住宅内にメッシュWi-Fi環境を構築できます。
ただし、約19Gbpsという数字は、3つの周波数帯の最大通信速度を合計した規格値です。1台のスマートフォンやパソコンで19Gbpsの通信ができるわけではありません。
ASUS ROG Rapture GT-BE98

「ASUS ROG Rapture GT-BE98」は、ゲームや大容量通信を重視する人に向いているハイエンドルーターです。
主な仕様は次のとおりです。
- Wi-Fi 7対応
- 2.4GHz・5GHz×2・6GHzのクアッドバンド
- 10Gbps対応WANポート×1
- 10Gbps対応LANポート×1
- 2.5Gbps対応ポート×4
- ゲーム通信の優先機能
- AiMesh対応
- MLO対応
10Gbps対応WAN・LANポートに加えて、2.5Gbps対応ポートを4つ搭載しています。10GbE対応パソコンだけでなく、2.5GbE対応のゲーム用PCやNASなどを複数接続したい場合に適しています。
また、5GHz帯を2つ利用できるクアッドバンド構成です。多数の端末を接続する場合や、メッシュWi-Fiの無線バックホール用に周波数帯を分けたい場合にも利用しやすい構成です。
一方で、本体価格が高く、一般的な家庭では性能を持て余す可能性があります。ゲームの通信量自体は大きくないため、オンラインゲームだけが目的であれば、より安い2.5Gbps対応ルーターでも十分です。
10GbE対応パソコン、NAS、複数の2.5GbE機器などを所有しており、ポート数や設定機能を重視する人向けの製品です。
NEC Aterm 7200D8BE

「NEC Aterm 7200D8BE」は、WAN側は10Gbpsに対応しつつ、LAN側は2.5Gbpsまでに抑えたWi-Fi 7対応ルーターです。
主な仕様は次のとおりです。
- Wi-Fi 7対応
- 2.4GHz・5GHzのデュアルバンド
- 10Gbps対応WANポート×1
- 2.5Gbps対応LANポート×1
- 1Gbps対応LANポート×3
- メッシュ中継機能対応
- MLO対応
WANポートは10Gbpsですが、最も速いLANポートは2.5Gbpsです。そのため、1台のパソコンを有線接続した場合、リンク速度は最大2.5Gbpsになります。
10ギガ光回線を家族のスマートフォンやパソコンで共有し、有線接続では2.5Gbps程度出れば十分という人に向いています。
一方、6GHz帯には対応していません。Wi-Fi 7対応製品ですが、利用できる周波数帯は2.4GHzと5GHzです。6GHz帯を省くことで、本体をコンパクトにした製品と説明されています。
1台のパソコンで5Gbps以上を出したい人や、Wi-Fi 7の6GHz帯を利用したい人には適していません。
迷ったらWXR18000BE10Pが有力
10ギガ回線の性能を有線とWi-Fiの両方で活用したい場合は、「バッファロー WXR18000BE10P」が有力です。
WAN・LANの両方に10Gbps対応ポートがあり、Wi-Fi 7の6GHz帯やEasyMeshにも対応しています。国内の主要なIPv6 IPoE・IPv4 over IPv6サービスについても、メーカーの対応確認済みリストが公開されています。
利用目的ごとの選び方をまとめると、次のようになります。
- 有線10Gbpsと国内回線への対応を重視:WXR18000BE10P
- Wi-Fi 7の無線性能を重視:Archer BE805
- ゲーム機能やマルチギガポート数を重視:GT-BE98
- 有線接続は2.5Gbpsまででよい:Aterm 7200D8BE
価格だけで選ぶのではなく、LAN側にも10Gbpsポートが必要か、6GHz帯を利用するか、契約回線のIPv4 over IPv6方式に対応しているかを確認して選びましょう。
10ギガ対応ルーターと一緒に必要な機器
10ギガ光回線の性能を引き出すには、ルーター以外の機器も対応している必要があります。
Cat6AのLANケーブル
10Gbps接続では、Cat6AのLANケーブルを選ぶのが基本です。
Cat6でも条件によって10Gbps通信は可能ですが、通信距離や周囲のケーブルから受けるノイズの影響によって制限があります。Cat6Aは10GBASE-Tで最大100mに対応する規格として使用できます。
家庭内で使用する場合も、これから新しく購入するのであればCat6Aがおすすめです。
Cat7やCat8を選ぶ必要性は高くありません。一般家庭の10GBASE-T環境では、適切なCat6Aケーブルで十分です。
2.5GbE・10GbE対応LAN端子
パソコンやNAS側のLAN端子も確認します。
| 端末側のLAN規格 | 最大通信速度 |
|---|---|
| 1000BASE-T | 1Gbps |
| 2.5GBASE-T | 2.5Gbps |
| 5GBASE-T | 5Gbps |
| 10GBASE-T | 10Gbps |
ノートパソコンの場合は、USB4やThunderbolt対応のマルチギガビットLANアダプターを使用する方法もあります。
ただし、USB端子や変換アダプターの仕様によって通信速度が制限されるため、10Gbps対応という表記だけでなく、インターフェースの実効速度も確認してください。
高速なストレージ
大容量データを高速でダウンロードしたり、NASとの間でデータを転送したりする場合は、ストレージ性能も影響します。
10Gbpsは理論上、1秒あたり約1.25GBの転送量に相当します。
実際には通信上の処理による損失があるため理論値どおりにはなりませんが、低速なHDDやSATA SSDでは、ネットワークより先にストレージがボトルネックになる可能性があります。
数Gbps以上の速度を活用する場合は、NVMe SSDを搭載したパソコンが適しています。
10ギガ対応ルーター選びでよくある失敗
「10ギガ対応」の表記だけで購入する
最も多い失敗は、WANポートとLANポートを確認せずに購入することです。
WANだけが10Gbpsで、LAN側がすべて1Gbpsという製品では、1台の有線端末で1Gbpsを超えることはできません。
必ず仕様表の「WAN」「LAN」を分けて確認してください。
Wi-Fiの理論値を実際の速度だと思う
無線LANの最大通信速度は、理想的な条件での規格値です。
ルーターに「最大11Gbps」と書かれていても、1台のスマートフォンで11Gbpsが出るとは限りません。
端末側の対応規格やアンテナ数によっては、最大通信速度が1Gbps台から数Gbps程度になることもあります。
パソコン側のLAN端子を確認していない
ルーターのLANポートが10Gbpsでも、パソコン側が1Gbps LANであれば、接続速度は1Gbpsになります。
Windowsのネットワーク設定などからリンク速度を確認し、必要に応じて2.5GbEや10GbE対応LANカードを導入しましょう。
古いLANケーブルをそのまま使用する
ONU、ルーター、パソコンが10Gbpsに対応していても、途中のLANケーブルに問題があると、1Gbpsで接続されたり通信が不安定になったりすることがあります。
10Gbps環境を構築するときは、ONUからルーター、ルーターからパソコンまでのケーブルをCat6Aに交換すると安心です。
高性能ルーターを1台置けば家中高速になると思う
高性能ルーターでも、電波が壁や床を通過すると通信速度は低下します。
特に戸建ての1階と2階、鉄筋コンクリート住宅、細長い間取りでは、ルーター1台で全室をカバーできない場合があります。
ルーターの性能だけでなく、設置場所やメッシュWi-Fiの利用も検討しましょう。
10ギガ対応ルーターはどのような人に必要か
10ギガ対応ルーターは、次のような人に適しています。
- 10ギガ光回線を契約している
- 大容量ゲームを頻繁にダウンロードする
- 4K・8K動画などの大容量データを扱う
- クラウドストレージへ大量のデータをアップロードする
- 家族で多数の端末を同時に使用する
- 高速なNASを使用する
- 複数のパソコンで高速通信を行う
- Wi-Fi 7対応端末を所有している
一方、Webサイトの閲覧、動画視聴、一般的なオンラインゲームが中心で、使用する端末も1Gbpsまでしか対応していない場合は、高価な最上位ルーターを購入しても効果を実感しにくい可能性があります。
この場合は、WANが10Gbps、LANが2.5Gbps、Wi-Fi 6またはWi-Fi 7に対応した中位クラスのルーターでも十分です。
まとめ
10ギガ対応ルーターを選ぶときは、「10ギガ対応」という製品名だけで判断せず、WANポートとLANポートの仕様を個別に確認しましょう。
1台のパソコンで5Gbps以上の速度を狙う場合は、WAN・LANの両方に10Gbpsポートを搭載したルーターが必要です。
Wi-Fiを中心に使用する場合は、WANが10Gbps、LANが2.5Gbps、Wi-Fi 7またはWi-Fi 6Eに対応したルーターが候補になります。
また、10ギガ光回線の性能を引き出すには、ルーターだけでなく、LANケーブル、パソコンのLAN端子、スイッチングハブ、ストレージなども高速通信に対応させる必要があります。
最後に、10ギガ対応ルーターを選ぶ際の確認項目をまとめます。
- WANポートは10GBASE-T対応か
- LANポートは2.5Gbpsまたは10Gbpsに対応しているか
- WAN・LANで10Gbpsポートを同時に使用できるか
- 有線LANの実効スループットは十分か
- 契約する回線のIPv6 IPoEに対応しているか
- Wi-Fi 7・Wi-Fi 6E・Wi-Fi 6のどれに対応しているか
- 使用するスマートフォンやパソコンも同じ規格に対応しているか
- 住宅の広さに応じてメッシュWi-Fiを利用できるか
有線接続で10Gbpsを活用したい場合は、「WAN 10Gbps+LAN 10Gbps」を最低条件として選ぶことが重要です。
関連ページ
こちらのページも参考にしてください。
- 10ギガ光回線に変更するときに必要な機器一覧
- 10ギガ光回線は本当に必要?1ギガで十分な人との違い
- 10Gbps対応の光回線を比較:NURO・ドコモ・au・コミュファ・eo光を分析
- 光回線10Gbpsを契約するメリット:在宅ワーク・ネット授業・配信で役立つ


