コラム

Steam・PS5のダウンロードに10ギガ回線は必要?100GB・150GBの時間を独自計算

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最終更新日:2026年8月28日

SteamやPlayStation Storeでは、100GBを超えるゲームや大型アップデートを扱うことがあります。「1ギガ回線では待たされるから、10ギガへ変更すべきか」と迷う人もいるでしょう。

PS5だけのために10ギガ回線を契約する必要性は低く、Steamでは2.5GbE・10GbE対応PCを使って大容量ゲームを頻繁に入れ替える人に限って効果を期待できます。

PS5・PS5 Slim・PS5 Proの有線LANは1000BASE-Tまでです。回線を10ギガへ変更しても、PS5 1台の有線通信が10Gbpsになるわけではありません。一方、SteamはPCのLANポートを2.5GbEや10GbEへ変更できるため、配信サーバー、CPU、SSDも追い付けば1Gbpsを超えられます。

ただし、ゲームを遊べる時刻は「受信速度」だけでは決まりません。Steamでは暗号化されたデータの復号・展開・パッチ適用・ファイル検証が行われ、PS5では配信側の速度や本体処理も影響します。本記事では、理論上のダウンロード時間ではなく、プレイ可能になるまでの時間を基準に判断します。

本記事の独自検証

2026年8月28日に「Steam 10ギガ回線」「PS5 10ギガ回線」「ゲーム ダウンロード 10Gbps」などの主要検索結果10件を確認したところ、理論時間、Ping、一般的な機器要件の説明が中心でした。本記事では、次の4点を追加しています。

  • PS5の1GbE上限を反映したSteamとの非対称比較
  • SteamPipeの復号・展開・パッチ再構築まで含む「プレイ可能時間」の分析
  • 150GBを月何回取得すれば追加費用に見合うかという時間価値の損益分岐
  • 1台の最高速度ではなく、Steam・PS5・家族端末の合計帯域による判定

PS5だけなら1ギガで十分、Steamは利用頻度とPC構成で決める

10ギガが必要かどうかは「ゲーマーか」ではなく、「1Gbpsを超えられる端末で、大容量データを、待ちながら何回取得するか」で決まります。

利用環境10ギガ回線の優先度判断理由
PS5・PS5 Slimを有線接続低い有線LANが1Gbps上限。PS5 1台では10Gbpsを使えない
PS5 Proを有線接続低いPS5 Proも有線LANは1000BASE-Tまで
PS5 ProをWi-Fi 7で接続条件付き対応ルーターで転送速度が向上する余地はあるが、実効速度は保証されない
1GbE対応PCでSteamを利用低いPC側が1Gbpsで頭打ち。家族の同時利用を除けば1ギガ回線でよい
2.5GbE対応PCでSteamを利用中程度1Gbps超の効果を狙える。端末1台の上限は2.5Gbps
10GbE・高速NVMe SSD搭載PCでSteamを利用高い配信サーバーとCPU処理が追い付く場面では数Gbpsを利用できる可能性がある
家族が別々の端末で大型ダウンロードを同時実行高い各端末が1Gbps以下でも、家庭全体の合計通信量は1Gbpsを超えられる

オンライン対戦中のPingやパケットロスについては、関連記事の「10ギガ回線でオンラインゲームは有利になる?1ギガとの違い」で詳しく解説しています。本記事ではダウンロードとインストールに絞ります。

100GB・150GB・200GBのダウンロード時間を回線速度別に比較

100GBを10Gbpsで約1分20秒という計算は正しい理論値ですが、端末・配信サーバー・保存処理のすべてが10Gbpsへ追随することが前提です。

NTT西日本は、100GBの家庭用ゲームソフトについて、最大概ね1Gbpsなら約13分20秒、最大概ね10Gbpsなら約1分20秒という理論値を示しています。同時に、10Gbpsは実効速度ではなく、通信制御用データによって技術規格上の最大値から十数%程度低下し、端末仕様や混雑状況でも遅くなると注意書きを付けています。

次の表は、比較条件をそろえるため、各速度の90%をダウンロード中ずっと維持できたと仮定した独自計算です。

データ量100Mbps1Gbps2.5Gbps5Gbps10Gbps
50GB1時間14分4秒7分24秒2分58秒1分29秒44秒
100GB2時間28分9秒14分49秒5分56秒2分58秒1分29秒
150GB3時間42分13秒22分13秒8分53秒4分27秒2分13秒
200GB4時間56分18秒29分38秒11分51秒5分56秒2分58秒

計算式:データ量(GB)×8÷回線速度(Gbps)÷0.9

この表は配信サーバーの速度低下、Steamの展開・検証、PS5のインストール処理を含まない比較用の値です。実時間の予測には使わず、各速度を同条件で比べるために利用してください。

ゲームの必要空き容量とダウンロード量は同じではない

Steamストアに表示される「150GBの空き容量」は、必ずしも150GBをインターネットから受信するという意味ではありません。

Steam掲載タイトル掲載されているストレージ要件読み方
Baldur’s Gate 3150GBの空き容量インストール先に必要な空き容量であり、受信量とは限らない
Red Dead Redemption 2150GBの空き容量圧縮率や追加コンテンツによってネットワーク転送量は変わる
Call of Duty: Warzone125GBの空き容量選択するコンテンツや更新によって必要量が変わり得る

ダウンロード時間を検証するときは、ストアの必要空き容量ではなく、Steamのダウンロード画面に表示された実際の受信量と経過時間を記録します。

PS5では10ギガ回線を1台で使い切れない

PS5のダウンロードを目的に10ギガへ変更しても、有線接続1台の理論上限は1Gbpsのままです。

PS5・PS5 Slim・PS5 Proの有線LANは1000BASE-Tまで

通常版、Slim、Proのいずれも、有線ネットワーク仕様は10BASE-T・100BASE-TX・1000BASE-Tです。

ソニー・インタラクティブエンタテインメントが公開した初代PS5の仕様では、Ethernetは1000BASE-Tまでです。2023年に発表された小型PS5、2024年のPS5 Proも1000BASE-Tまでとなっています。

これは、2020年の初代PS5から2024年のPS5 Proまで、有線LANの上限が変わっていない過去比較でもあります。10ギガ回線側に余裕があっても、PS5へ入る直前の1GbEポートが最も狭い入口になります。

なお、PS5の仕様表には「Super-Speed USB 10Gbps」と記載されたUSB端子もありますが、これはUSBの転送規格です。Ethernet 10Gbpsを意味しません。PlayStationがPS5用10GbE USBアダプターの公式対応を案内していない以上、USB端子の数字を根拠に10GbE化できるとは判断しないでください。

PS5 ProのWi-Fi 7は例外だが、10Gbpsを保証しない

PS5 ProはWi-Fi 7に対応しますが、「Wi-Fi 7対応」と「ゲームを10Gbpsでダウンロードできる」は別の話です。

PlayStation公式サイトは、対応ルーターを使用すると利用可能な帯域幅が広がり、転送速度と安定性が向上すると説明しています。ただし、無線の実効速度はルーター、距離、電波干渉、接続帯域、配信サーバー、本体処理によって変わります。

PS5 ProとWi-Fi 7ルーターをすでに所有し、1ギガ回線の上限まで安定して使えている場合は、10ギガ回線で1Gbpsを超える余地があります。それでも、継続的な速度や短縮時間は実測して判断する必要があります。有線の安定性を優先する場合は、PS5 Proでも1GbE接続が基本です。

待ち時間はレストモードとPlayStation Appでも減らせる

PS5では回線を10倍にするより、外出中や就寝中に自動ダウンロードを終わらせるほうが、目の前で待つ時間を大きく減らせる場合があります。

PlayStationは、レストモード中の自動ダウンロード・自動インストールと、PlayStation Appからのリモートダウンロードに対応しています。たとえば100GBを500Mbpsで継続受信すると理論上は約26分40秒ですが、帰宅1時間前にアプリから開始できれば、帰宅後の見かけ上の待ち時間は0分にできます。

この方法は通信そのものを高速化しません。また、レストモード中も電力を使用し、更新によっては承認や空き容量が必要です。それでも、PS5だけを目的に回線・ルーター・宅内機器へ追加費用をかける前に試す価値があります。

Steamは10ギガの効果が出るが、回線以外の処理が止める

Steamの実効ダウンロード速度は、配信サーバーからSSDまでに並ぶ複数の処理のうち、最も遅い部分で決まります。

Steamの速度上限は「一番狭い通路」で決まる

10GbE対応PCを用意しても、Steamの配信側が1Gbps、CPUの展開処理が2Gbpsなら、10Gbpsでは受信できません。

概念上は、次の最小値がその時点の上限になります。

Steam実効速度 ≒ min(CDN配信速度、インターネット回線、ONU・ルーター、LAN、NIC、CPU処理、SSD書き込み)

水道管を途中だけ太くしても、蛇口の直前が細ければ流量は増えません。Steamも同じで、10ギガ回線は経路の一部分を太くするだけです。

Valveは、ダウンロードが遅い場合にSteamの「設定」→「ダウンロード」で近いダウンロード地域を選ぶよう案内しています。また、Steam Download Statsでは地域・ISP別の平均ダウンロード率を公開しており、配信状況が一律ではないことが分かります。ユーザー1人へ常時何Gbps配信するという固定保証は公表されていません。

SteamPipeでは受信後に復号・展開・再構築が行われる

Steamの「ネットワークが0bpsになった時間」は、停止ではなく、CPUやSSDが受信済みデータを処理している時間の場合があります。

ValveのSteamPipe公式資料によると、ゲームファイルは約1MBのチャンクへ分割され、圧縮・暗号化されて配信されます。クライアント側では、受信したチャンクを復号・展開して所定の場所へ書き込みます。

更新では、既存ファイルと一致しないチャンクだけを取得する差分方式が基本です。しかし、ゲームのパックファイル構造によっては小さな変更でも大きな更新になり、ネットワーク受信が速く終わっても大量のローカルディスク処理が続きます。

Valveは具体例として、25GBのパックファイルを更新するとき、変更が10バイトだけでも新しい25GBファイルを構築するため、旧ファイルのほぼ全体をコピーする場合があると説明しています。「更新データが小さい=すぐ遊べる」とは限らない過去事例であり、10ギガ回線だけでは短縮できない工程です。

Steamのグラフからボトルネックを判定する

ネットワーク、ディスク、CPUを同時に見れば、回線変更で短縮できる時間と、回線を変えても残る時間を分離できます。

観察できる状態主な候補10ギガへ変更する前の確認
約930~950Mbps付近で長時間横ばい1GbEリンクの上限PC・ルーター・ハブのリンク速度を確認する
Speedtestは数Gbps、Steamだけ1Gbps未満Steam CDN、ダウンロード地域、CPU・SSD別タイトル・別時間帯・別地域で再測定する
ネットワークが落ちる間にディスク使用率が高い展開、パッチ適用、SSD・HDD書き込みCPU使用率、ディスクのアクティブ時間、空き容量を確認する
ネットワークもディスクもCPUも低い配信側、帯域制限、VPN、セキュリティソフトSteamの速度制限、VPN、配信地域、障害情報を確認する
最初だけ速く、その後大きく低下SSDキャッシュ切れ、温度、展開処理長時間の平均速度と温度を記録する

ストレージ側の詳しい切り分けは「10GbEを使うならSSDの速度も重要?SATA・NVMe SSDを比較」も参考にしてください。

SteamとPlayStation Storeを競合比較:10ギガの使い方が異なる

SteamはPC構成を変えて単体速度を伸ばせますが、PS5は完成品のため、10ギガの主な価値が家庭全体の余裕へ移ります。

比較項目Steam搭載PCPS5・PS5 SlimPS5 Pro
有線LANPCにより1GbE・2.5GbE・5GbE・10GbE1000BASE-Tまで1000BASE-Tまで
無線LANPCとアダプターにより異なるWi-Fi 6Wi-Fi 7
受信後の処理CPUで復号・展開、SSDへ書き込み、差分パッチを適用本体側で自動処理本体側で自動処理
利用者が確認できる情報ネットワーク・ディスクのグラフ、タスクマネージャー進行状況と推定残り時間が中心進行状況と推定残り時間が中心
10ギガの生かし方PC単体で1Gbps超、または複数PCの同時取得家庭内の別端末と帯域を分けるWi-Fi 7の速度向上余地、または家庭全体の帯域
回線変更前の有力な代替策Steamローカルネットワークゲーム転送レストモード、自動更新、アプリからの遠隔開始レストモード、自動更新、アプリからの遠隔開始

独自計算:同じ10ギガでもSteamは18分、PS5は約3分の短縮

回線名ではなく端末ごとの実効速度を入れると、SteamとPS5で得られる短縮時間が大きく異なることが分かります。

150GBを取得する仮想例で比較します。現在の1ギガ回線で800Mbps、10ギガ変更後のSteam対応PCで3Gbps、PS5有線で900Mbpsを継続できたと仮定します。数値は速度保証や実測平均ではなく、端末上限の差を見るためのシナリオです。

シナリオ継続速度の仮定150GBの転送時間現在の800Mbpsとの差
現在の1ギガ回線800Mbps25分基準
10ギガ回線+Steam対応PC3Gbps6分40秒18分20秒短縮
10ギガ回線+PS5有線900Mbps22分13秒2分47秒短縮

PS5でも、1ギガ回線の混雑が解消されて800Mbpsから900Mbpsへ改善する可能性はあります。しかし、1GbE上限があるため、Steam対応PCのような数倍の短縮は期待できません。

10ギガは家庭全体の合計帯域で生きる

PS5 1台が1Gbpsを超えなくても、Steam PCとPS5が同時にダウンロードする家庭では、合計1Gbpsを超えること自体に価値があります。

たとえば、Steam PCが2.2Gbps、PS5が800Mbps、別のPCが800Mbpsで同時に受信できる状況なら、必要な合計帯域は3.8Gbpsです。1ギガ回線では3台が1Gbpsを分け合いますが、10ギガ回線なら各端末の上限に近い速度を同時に出せる余地があります。

反対に、ダウンロードする端末がPS5 1台だけなら、残りの9Gbps相当を使う機会はありません。10ギガの価値は「PS5を10倍にすること」ではなく、「端末ごとの上限を同時に満たすこと」にあります。

独自計算:月額差に見合うかを時間価値で判定する

大容量ゲームを待たずにバックグラウンドで取得できる人は、計算上の短縮時間が長くても、10ギガへ支払える合理的な金額は小さくなります。

先ほどのSteamシナリオでは、150GBを800Mbpsから3Gbpsへ改善すると1回18分20秒短縮できます。待ち時間の価値を1時間1,000円と仮定すると、月に許容できる追加費用は次のようになります。

150GBの取得回数月間短縮時間時間価値1,000円/時での上限
月1回18分20秒約306円/月
月4回1時間13分20秒約1,222円/月
月8回2時間26分40秒約2,444円/月

損益分岐の式:

許容追加費用/月 = 1回の短縮時間 × 月間回数 × 自分の待ち時間の価値

実際には、10ギガと1ギガの月額差だけでなく、ルーター、10GbE LANカード、スイッチ、工事費を利用予定月数で割った金額も加えます。

月額差 + 機器・工事費の月割り額 ≦ 許容追加費用

新作を発売直後に遊ぶため画面の前で待つ人は、短縮時間の価値が高くなります。寝る前や外出中に取得する人は、実際には待っていないため価値を低く見積もるべきです。

「10ギガは必要・不要」という主張を反証する

「ゲームだから必要」「プレイ中は通信量が少ないから不要」という一括判断は、ダウンロードと対戦、SteamとPS5を混同しています。

よくある主張判定反証
ゲームは通信量が少ないため10ギガは無意味一部だけ正しいオンライン対戦中の通信量は小さくても、100GB級の本体・更新データでは帯域が時間へ直結する
100GBなら10ギガで必ず約1分20秒誤り理論値であり、PS5有線は1Gbps上限。SteamもCDN・CPU・SSDが追随する必要がある
PS5 ProはWi-Fi 7なので10ギガ必須誤りWi-Fi 7は接続能力を広げる規格で、PSNからの継続配信速度や短縮時間を保証しない
高速NVMe SSDならSteamで10Gbps出る誤りSSDは経路の一部。配信側やCPUの復号・展開処理が先に上限になる場合がある
Speedtestで5GbpsならSteamも5Gbps誤り速度測定サーバーとSteam CDNは別の接続先で、サーバー負荷・経路・処理内容も異なる
PS5が1GbEなら10ギガは完全に無意味言い過ぎPS5単体は1Gbps以下でも、Steam PCや家族端末を含む合計帯域には効果がある

10ギガへ変更する前にできるSteam・PS5の改善策

現在の1ギガ回線を使い切れていない状態で10ギガへ変更しても、同じボトルネックが残る可能性があります。

対象先に行うこと確認する理由
Steamダウンロード速度の制限を解除・確認するクライアント側の上限が設定されていると回線を使い切れない
Steam近いダウンロード地域と別地域を比較するValveもコンテンツサーバーが遅い場合の切り分けとして案内している
SteamLANのリンク速度を確認する100Mbpsや1Gbpsリンクでは2.5Gbps以上を利用できない
SteamCPU・ディスク・空き容量を同時に見る展開、再構築、キャッシュ切れを回線の遅さと区別できる
SteamVPNを停止した条件でも比較するVPNサーバーや暗号化処理が速度上限になる場合がある
PS5ルーターへ有線で直結して比較するWi-Fiの距離・干渉とインターネット回線を分離できる
PS5レストモードの自動ダウンロードを有効にする利用していない時間に更新を完了できる
PS5PlayStation Appから遠隔開始する帰宅前にゲーム本体の取得を始められる
PS5本体ストレージの空き容量とPSN障害情報を確認する容量不足やサービス側の障害は10ギガで直らない

Steamを複数台で使うならローカルネットワーク転送も比較する

同じゲームをデスクトップPC、ノートPC、Steam Deckなどへ入れる家庭では、インターネットから毎回取得せず、既存PCからLAN内転送できます。

ValveのSteamローカルネットワークゲーム転送は、同じローカルネットワーク上にインストール済みゲームがあれば、そのPCからコンテンツを転送する機能です。Valveは、最近のPCなら有線ネットワークで100MB/秒の転送が容易だと説明しています。100MB/秒はビット換算で約800Mbpsです。

すでにインターネットから3Gbpsで取得できる環境では、800Mbpsのローカル転送が必ず速いとは限りません。しかし、複数台分の外部ダウンロードを減らせること、回線混雑や配信サーバーの影響を受けにくいことが利点です。送信元PCのCPU・ストレージも使用するため、実測で比較してください。

3回の実測で10ギガへ変更すべきか判定する方法

平均Speedtestではなく、次に行う3回の大型ダウンロードで「受信時間」と「受信後の処理時間」を別々に記録すると、10ギガの効果を予測しやすくなります。

記録項目Steamでの確認PS5での確認
日時・タイトル新規インストールか更新かも記録新規インストールか更新かも記録
実際の受信量ダウンロード画面のネットワーク量表示されるダウンロード容量
受信にかかった時間ネットワーク受信開始から終了までダウンロード開始から終了まで
プレイ可能までの時間展開・検証・更新完了までインストール完了まで
端末のリンク速度Windowsのネットワーク状態などで確認有線1GbEか、無線接続かを記録
CPU・ディスクタスクマネージャーとSteamのグラフ利用者側で詳細確認は難しい
同時利用家族端末や別PCの通信を記録家族端末や別PCの通信を記録

実効平均速度の計算式:

平均速度(Gbps)= 実際の受信量(GB)×8÷受信時間(秒)

プレイ可能時間に占める回線以外の割合:

回線以外の割合(%)=(プレイ可能時間-受信時間)÷プレイ可能時間×100

回線以外の割合が大きいタイトルでは、10ギガへ変更して受信時間を短くしても、展開・検証時間が残ります。逆に、Steamが1GbE上限付近へ張り付き、受信終了後すぐプレイ可能になり、それを月に何度も待っているなら10ギガの効果を見込みやすい状態です。

3回測定した結果判定次の行動
Steamが毎回800~950Mbps、CPU・SSDに余裕がある1ギガ回線が上限の可能性2.5GbE以上のPCなら10ギガを検討
Steamが100~500Mbpsで、Speedtestだけ速い接続先・設定・端末処理の可能性地域、タイトル、時間帯、CPU・SSDを先に切り分ける
ディスク処理時間が全体の半分以上回線だけでは半分未満しか短縮できないSSD、CPU、空き容量、ゲームの更新構造を確認
PS5だけを使い、有線で十分速い10ギガの優先度は低い自動更新・遠隔開始を利用
複数端末の同時取得時だけ遅い家庭全体の帯域不足の可能性10ギガまたはQoS・時間分散を検討

測定環境の整え方は「10ギガ回線の速度測定方法|ブラウザー版とアプリ版の違い」も確認してください。

Steam・PS5のダウンロードと10ギガ回線に関するFAQ

FAQでも、契約速度、端末のリンク速度、配信速度、プレイ可能時間を分けて回答します。

Steam用PCは2.5GbEでも10ギガ回線にする意味がありますか?

1Gbpsを超えたいものの10GbE機器の費用や発熱を抑えたい人には、2.5GbEが現実的な中間案です。

端末1台の上限は2.5Gbpsですが、1ギガ回線より高速化でき、残りの回線帯域を別端末へ使えます。150GBを転送効率90%で計算すると、1Gbpsは約22分13秒、2.5Gbpsは約8分53秒です。関連記事の「2.5GbE対応PCなら10ギガ回線を契約する意味はある?」も参考にしてください。

PS5のUSB 10Gbps端子へLANアダプターを付ければ10GbEになりますか?

USB 10GbpsはUSBバスの規格であり、PS5が10GbE LANアダプターを利用できることを示す表記ではありません。

公式仕様はUSB端子とEthernetを別々に記載し、Ethernetは1000BASE-Tまでとしています。公式対応が確認できない10GbEアダプターを前提に回線や機器を購入しないでください。

PS5でも10ギガ回線へ変えると少しは速くなりますか?

現在の1ギガ回線が夜間に混雑している場合や、家族の同時通信が多い場合は、PS5が1GbEでも改善する可能性があります。

ただし、改善理由はPS5が10Gbpsへ対応するからではなく、回線側の混雑状況や家庭全体の帯域が変わるからです。同じ事業者の1ギガと10ギガで収容設備や接続方式が異なることもあるため、結果は事業者・地域・時間帯で変わります。

10ギガにするとSteamのゲーム起動やFPSも速くなりますか?

ゲームをインストールした後の起動時間や描画FPSは、通常、回線速度ではなくCPU・GPU・SSD・ゲーム設計で決まります。

10ギガが直接短縮するのは主にネットワークからデータを受信する工程です。オンライン対戦の勝敗についても、最大ダウンロード速度よりPing、ジッター、パケットロスを確認してください。

PS5と10GbE対応PCでLANケーブルは分けるべきですか?

PS5の1GbE接続にはCat5eでも規格上対応しますが、10GbE対応PCの配線を新しく用意するならCat6Aを基本にすると判断しやすくなります。

家庭用のRJ45配線で10GBASE-Tを安定して使う目的なら、両端RJ45のCat6A完成品が分かりやすい選択です。Cat7・Cat8を選べばSteamが速くなるわけではありません。詳しくは「10ギガ回線のLANケーブルはCat6・Cat6A・Cat7・Cat8のどれ?」をご覧ください。

まとめ:PS5は待たない工夫、Steamは実測と回数で10ギガを判断する

PS5だけなら1ギガ回線と自動ダウンロードを基本にし、Steamでは2.5GbE以上のPCで1Gbps上限へ何度も当たっている人が10ギガを検討するのが合理的です。

  • PS5・PS5 Slim・PS5 Proの有線LANは1000BASE-Tまで
  • PS5 ProのWi-Fi 7には1Gbps超の余地があるが、継続速度は保証されない
  • SteamではCDN、回線、LAN、CPU、SSDの最も遅い部分が上限になる
  • SteamPipeでは受信後の復号・展開・パッチ再構築がプレイ開始を遅らせる場合がある
  • 150GBを800Mbpsから3Gbpsへ改善する試算では、1回18分20秒短縮できる
  • 月額差と機器費は、実際に待つ回数と短縮時間の価値で比較する
  • 複数端末を同時利用する家庭では、PS5が1GbEでも10ギガの合計帯域を生かせる

最初に3回の大型ダウンロードを記録し、Steamのネットワーク受信時間、受信後の処理時間、PS5の待ち時間、家族の同時通信を分けてください。現在の1ギガ回線が本当に最も遅い部分だと確認できたとき、10ギガへの変更が効果的な投資になります。

関連記事

回線変更前に、ゲーム用途、PC性能、SSD、測定方法を別々に確認すると、重複投資を避けやすくなります。

主な参考情報

仕様と機能は、通信事業者・プラットフォーム運営元が公開する一次情報を優先して確認しています。

※仕様・サービス内容は変更される場合があります。掲載情報は2026年8月28日時点で確認しています。計算結果は十進法の1GB=8Gbを使用し、端数を四捨五入しています。