5G回線,  ライブ配信

ホームルーターでライブ配信・ゲーム配信はできる?方法はなくなはないが非推奨


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最近は5G回線で高速な通信ができるホームルーターが出ています。ホームルーターは工事のいらないインターネット回線として話題に上がります。

ホームルーターは例えば「ドコモ home 5G」の他に「SoftBank Air」や「BIGLOBE WiMAX +5G」などもあります。

こちらでゲーム配信はできるのか解説していきます。

ホームルーターは生配信には少し難しい

5Gエリアでは生配信ができない通信速度になる可能性がある

モバイル回線最大受信速度(ベストエフォート)最大送信速度(ベストエフォート)
ドコモ home 5G5Gエリア:4.2Gbps
4Gエリア:1.7Gbps
5Gエリア:218Mbps
4Gエリア:131Mbps
SoftBank Air5Gエリア:2.1Gbps
4Gエリア:612Mbps
非公開
(実測5Mbps前後)
WiMAX +5G5Gエリア:2.7Gbps
4Gエリア:440Mbps
5Gエリア:183Mbps
4Gエリア:75Mbps
Y!mobile5Gエリア :2.4Gbps
4Gエリア :838Mbps
5Gエリア:110Mbps
4Gエリア:46Mbps
光回線1Gbps~10Gbps1Gbps~10Gbps

ホームルーターはライブ配信やゲーム配信をするのに必要な速度が出ない可能性が高いです。

生配信には送信速度(アップロード速度)が最低でも15Mbps~30Mbpsくらい必要です。

ドコモの「home 5G」の仕様では5Gエリアでの最大受信速度が4.2Gbps、最大送信速度が218Mbpsとなっています。こちらの数字は環境が全て整っていた時に出せる理論値(ベストエフォート)なので実際にこの速度が出るわけではありません。

実際の速度は環境にもよりますが

  • ダウンロード速度(実測):100Mbps~200Mbpsあたり、
  • アップロード速度(実測):20Mbpsあたり

になります。アップロード速度が20Mbpsくらいでは配信は不可能ではありません。

ですがホームルーターは電波回線なので環境によって通信速度に影響を受けやすいです。なのでたくさんの人が同時に使う時間帯や天候が悪い日などは5Mbpsくらいしか出ない時もあります。

5Mbpsでは生配信は難しくなってきます。もし「できるだけ毎日配信をしたい」と思っている方にとっては速度低下のせいでできない日も出てくるでしょう。

5Mbpsになったらゲームプレイ中にネットで通信するゲームを配信するには無理に近いです。

4GエリアやWiMAX 2+エリアではかなり難しい

上記の速度は5Gエリアで5G回線を使った時の話です。もしホームルーターで5Gを使った通信をしたい方は必ず5Gエリアなのかどうか確認する必要があります。

5Gエリアではない場合、ホームルーターは4G回線やWiMAX 2+による通信となります。

ドコモのhome 5Gルーターを4Gエリアで使用すると通信速度は受信時最大1.7Gbps、送信時最大131.3Mbpsとなっています。

こちらの数字もベストエフォートなので実際には

  • ダウンロード速度(実測):50Mbps前後
  • アップロード速度(実測):5Mbps前後

となります。

アップロード速度が5Mbpsでは生配信をするには難しくなってきます。画質や解像度をかなり落とさなければいけません。

同時に通信をする必要があるゲーム配信は難しいでしょう。できない可能性が高いです。

また電波回線の混雑状況や周辺環境によってさらに速度が下がる可能性が高いです。1Mbpsや200kbpsくらいしか出ないこともありえます。通信速度がそこまで下がると普通にネットをすることも難しくなってきます。

どうしてもホームルーターで配信をしたいなら

ホームルーターで配信するには

ホームルーターで配信をしたい方は

  • ビットレートを下げる
  • 解像度を下げる
  • フレームレート(fps)を下げる

の設定をしなければなりません。

ライブ配信・ゲーム配信をする時にはOBSを使用する方がほとんどだと思います。OBSの設定を変えることで通信速度が遅くても配信ができるようになります。

生配信はOBSなどの配信ソフトで映像を記録してリアルタイムで映像をアップロードしています。映像をアップロードしなければいけない通信量よりもインターネット回線の速度のほうが遅ければ配信画面がブツブツ切れたり、配信が止まってしまったりします

なのでOBSの設定でアップロードしなければいけない量を減らせば生配信ができます

ビットレートを下げる

出力モードが「基本」か「詳細」かによって画面が違います

まず出力のビットレートを下げます。「ファイル」→「設定」→「出力」のページの中にある「ビットレート」は映像をアップロードする量を決める設定です。

どのくらいのビットレートにするかですが、ビットレートを自分のアップロード速度の半分くらいにします。

通信速度を計測するサイトで自分の「アップロード速度」を確認して、例えば自分のアップロード速度が10MbpsだったらOBSの5Mbpsくらいなどに設定します。

もし自分のアップロード速度が10Mbps以上だったらもう少し上げてもいいですが、ホームルーターの無線通信では通信速度が不安定で速度が低下しやすいので速度低下をしてしまった時の考慮しなければいけません。あまり上げすぎるのは危険です。

もし自分のアップロード速度が10Mbps以下の場合はOBSのビットレートは最大でも半分までにしなければいけません。アップロードの帯域がOBSだけになってしまうと他の通信ができなくなってしまうので、他のソフトのために帯域を開けておかなければいけないからです。

ただしOBSのビットレートを下げれば下げるほど画質が悪くなるので注意してください。ビットレートを5Mbps以下にするとブロックノイズが発生しやすくなります。

ですがたいていの場合ホームルーターでは通信速度が10Mbpsよりも速くなることはあまりないので、OBSのビットレートも5Mbps以下の設定しなければならないでしょう。これがホームルーターが生配信に向いていない理由です。

また、ビットレートの少し下にあるプリセットを「Max Quality」などの上の方にすると画質がよくなります。ただしCPUの使用率が上がるので性能の高いCPUでは重くなってしまう可能性もあります。

解像度を下げる

解像度を下げると情報量が減るので画質が上がります。

YouTubeLiveでコメントを表示した時の配信画面は1280×720になっているので1280×720くらいにすると良いでしょう。

1920×1080の情報量は1280×780の4倍です。データの1/4の部分しか映像データを送る必要がなくなるので、狭い部分に情報を詰め込む時間がかけられるので結果的に画質が上がります。

映像をどれだけアップロードするかはビットレートで決まるので、画質を上げても下げてもビットレート内に収まるようになっています。

OBSで「ファイル」→「設定」→「映像」の所には

  • 基本(キャンバス)解像度
  • 出力(スケーリング)解像度

の2つがあります。

基本解像度はOBSで映像を作る時の解像度です。基本解像度で設定した解像度で録画をしています。

出力解像度の方が実際にアップロードする時の解像度です。

2つの解像度が違うと出力解像度にするために拡大や縮小が行われるので画質が悪くなる可能性があります。基本的には同じ数字にしたほうがいいですが、出力解像度が基本解像度よりも小さければ問題ありません。

フレームレートを下げる

もしフレームレートが60fpsになっていたら30fpsくらいまで下げてもいいでしょう。

フレームレートとは1秒間に表示する画像の枚数です。つまり30fpsでは一秒間に30枚の画像を連続で表示させて動きのある映像にしているということです。

そしてフレームレートが60fpsだと30fpsの2倍の枚数が必要となるので画質が下がります。

もし画質が悪くても動きがなめらかな方が良いという方は60fpsにしてもいいでしょう。

音質を下げる

OBSの「ファイル」→「設定」→「出力」にある音声タブの音声ビットレートは多少下げても大丈夫でしょう。

128kbpsくらいなら人間の話す言葉がちゃんと分かるレベルなのでこのあたりまでは下げてもいいでしょう。

もしゲーム音や歌、楽器などの音にもこだわる場合は160kbps~192kbpsあたりまであったほうが良いです。

ライブ配信をするにはどの回線を使えばいい?

光回線がおすすめ

ライブ配信・ゲーム配信をしたい方は光回線がおすすめです。

現在の光回線は最大速度が1Gbpsのプランが多いです。この1Gbpsという数字は環境に全く影響を受けてないときにしか出ない理論値(ベストエフォート)なのでこの数字が出るわけではありません。

実際の速度は200Mbpsくらいになります。

光回線は上下どちらも最大速度が1Gbpsなので実際のアップロード速度も200Mbpsくらいでます。

ライブ配信をしたい方は光回線以外には選択肢はないと考えたほうがいいでしょう。

おすすめの光回線は最大受信速度が2Gbpsの「NURO 光」です。

生配信ができる光回線の選び方についてはこちらも参考にしてください。