ホームルーターでライブ配信はできる?WiMAX・home 5Gなどを比較
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最終更新日:2026年9月6日
光回線の工事ができない物件や、引っ越してすぐにインターネットを使いたい場合は、コンセントに挿すだけで利用できるホームルーターが候補になります。
ただし、ホームルーターはスマートフォンと同じように、基地局から電波を受信してインターネットへ接続する仕組みです。光ファイバーを自宅まで引き込む光回線と比べて、時間帯や設置場所による速度変動が大きく、ライブ配信では注意が必要です。
ホームルーターでもライブ配信はできます。ただし、単に上り速度が20Mbps出ているだけではなく、配信中に必要な速度を安定して維持できることが条件です。
本記事では、ホームルーターで配信できるか判断する基準と、WiMAX、ドコモ home 5G、SoftBank Air、Rakuten Turboの違いを解説します。
条件次第で配信できるが安定性は光回線に劣る

ホームルーターでも、実際に配信する時間帯に上り速度を安定して確保できればYouTubeやTwitchでライブ配信できます。
目安として、720p配信なら最低上り速度が10Mbps前後、1080p配信なら20Mbps以上を安定して維持できる環境が望ましいです。
ただし、ホームルーターの通信速度は、次の要素によって変わります。
- 自宅と基地局の距離
- 5G・4Gのどちらにつながっているか
- 部屋の階数や建物の構造
- 窓や壁などの遮蔽物
- 周辺地域の利用者数
- 平日・休日や朝・夜の違い
- ホームルーターの設置場所
昼間に上り30Mbps出ていても、利用者が増える夜間に10Mbps以下まで低下することがあります。
そのため、ホームルーターで配信できるかは、サービス全体の平均速度や最大通信速度だけでは判断できません。実際に配信する曜日・時間帯の最低上り速度を確認する必要があります。
ホームルーターが向いている人
ホームルーターは、次のような人に向いています。
- 光回線の工事ができない
- 引っ越し直後からインターネットを使いたい
- 配信は週に数回程度
- 720p・30fps程度の配信が中心
- 雑談やラジオ配信が中心
- 回線が不安定なときは画質を下げられる
- 契約前に実際の電波状況を試せる
ホームルーターをおすすめしにくい人
次の条件に該当する場合は、可能であれば光回線を選びましょう。
- 毎日長時間配信する
- 仕事として配信している
- 1080p・60fps以上を維持したい
- FPSや格闘ゲームを配信する
- YouTubeとTwitchへ同時配信する
- 配信中に動画や大容量ファイルをアップロードする
- 家族も同じ回線で動画視聴やゲームをする
- OBSのドロップフレームをできるだけ避けたい
ホームルーターは「絶対に配信できない回線」ではありませんが、安定性を最優先する用途では光回線のほうが適しています。
毎日長時間配信する人、1080p・60fps以上で配信する人、FPSや格闘ゲームを配信する人は、ホームルーターより光回線が適しています。自宅で利用できる回線の選び方は「生配信におすすめの光回線」で詳しく比較しています。
ホームルーターで配信できるか確認する3つの基準
ホームルーターでライブ配信できるかは、最大通信速度ではなく、次の3点から判断します。
配信時間帯の最低上り速度
ライブ配信で重要なのは動画を受信するときに使う下り速度ではなく、映像を配信サイトへ送信するときに使う上り速度です。
例えば、OBSの映像ビットレートを6,000kbpsに設定した場合、配信中は約6Mbpsのデータを継続して送信します。
上り速度が一時的に20Mbps出ていても、配信中に5Mbpsまで低下すると、設定した6Mbpsの映像を送り続けられません。その結果、ドロップフレームや配信の切断が発生します。
したがって、速度測定では最高値や平均値ではなく、複数回測定したなかで最も低かった上り速度を基準にしてください。
ホームルーターでは速度変動に備えて、設定する映像ビットレートの2倍程度の最低上り速度を確保しておくと安心です。
| OBSの映像ビットレート | 確保したい最低上り速度 |
|---|---|
| 3,000kbps | 6~8Mbps以上 |
| 4,500kbps | 9~12Mbps以上 |
| 6,000kbps | 12~15Mbps以上 |
| 10,000kbps | 20Mbps以上 |
| 12,000kbps | 24Mbps以上 |
Twitchでは、設定したビットレートより30%以上速い上り速度を確保することが一般的な目安として案内されています。ただし、速度変動が大きいホームルーターでは、さらに余裕を持たせたほうが安全です。
速度の変動とOBSのドロップフレーム
速度測定で上り50Mbpsと表示されても、ライブ配信に向いているとは限りません。
重要なのは、配信中に上り速度が大きく変動しないことです。
例えば、次のような測定結果だった場合を考えてみます。
| 測定回数 | 上り速度 |
|---|---|
| 1回目 | 42Mbps |
| 2回目 | 35Mbps |
| 3回目 | 8Mbps |
平均すると約28Mbpsですが、最低速度は8Mbpsです。この環境で12Mbpsのビットレートを設定すると、速度が低下したタイミングで配信が不安定になります。
OBSで「ドロップフレーム」が増えている場合は、パソコンの処理能力ではなく、パソコンから配信サーバーまでの通信が安定していない可能性があります。OBS公式も、ドロップフレームは接続が不安定な場合や、設定したビットレートを維持できない場合に発生すると説明しています。
ホームルーターを契約した後は、速度測定だけでなく、OBSの統計画面も確認してください。
5Gエリアと室内の電波状況
住所が5Gエリア内でも、必ず5Gで安定して通信できるとは限りません。
5Gの電波は高速通信が期待できますが、壁や建物などの影響を受けることがあります。部屋の奥では4Gにつながり、窓際では5Gにつながるケースもあります。
また、エリアマップは屋外の電波状況を基準としていることがあり、建物内での通信速度を保証するものではありません。
ホームルーターを選ぶときは、次の順番で確認しましょう。
- 公式サイトで住所を入力してエリアを確認する
- 建物の階数や周辺環境を確認する
- ホームルーターを窓際に設置する
- 5G・4Gのどちらにつながっているか確認する
- 実際に配信する時間帯に速度を測定する
最大通信速度の数字だけを見て契約するのではなく、実際の設置場所で安定して通信できるかを確認することが重要です。
主要ホームルーター4社を比較

ライブ配信で候補になる主なホームルーターは、次の4サービスです。
| サービス | 月額料金 | 端末価格 | 最大上り速度 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| WiMAX | 5,280円 | 33,220円 | 286Mbps | 契約前に試せる |
| ドコモ home 5G | 5,280円 | 73,260円 | 218Mbps | ドコモ回線を使用 |
| SoftBank Air | 5,368円 | 95,040円 | 非公開 | SoftBank・Y!mobileとのセット割 |
| Rakuten Turbo | 4,840円 | 41,580円 | 218Mbps | 楽天回線を使用 |
※2026年8月2日時点。月額割引、端末割引、スマートフォンとのセット割などを適用する前の金額を含みます。
「WiMAX
」のSpeed Wi-Fi HOME 5G L13は、上り最大286Mbps、端末価格33,220円です。対象プランと同時契約した場合は、端末価格が11,880円になる割引が用意されています。
ドコモのhome 5G HR02は、上り最大218Mbps、端末価格73,260円です。最大48カ月間利用することで、端末価格相当の月々サポートを受けられます。
SoftBank AirのAirターミナル6は、2026年7月15日申し込み分から端末価格が95,040円に変更されています。48カ月間の月月割を受けることで端末代相当の割引を受けられますが、途中で解約すると割引が終了します。
Rakuten Turboは月額4,840円、端末価格41,580円です。5G接続時の上り最大速度は218Mbpsですが、利用できるエリアは楽天モバイルのスマートフォンプランと完全に同じではないため、専用のエリア確認が必要です。
なお、表にある最大上り速度は、技術規格上の最大値です。実際に200Mbps以上の上り速度が出ることを保証するものではありません。
ライブ配信では、最大速度の順位よりも、自宅での最低上り速度と安定性を優先してください。
工事ができず、実際の電波を試してから契約したい人は、Try WiMAXを利用できるWiMAXが候補です。一方、配信の安定性を優先する人は、ホームルーターを契約する前に光回線の提供エリアも確認してください。
配信目的で選ぶならどのホームルーターか
ホームルーターの通信品質は住所によって変わるため、すべての人に共通する1位を決めることはできません。
自分の住んでいる場所や利用しているスマートフォンに合わせて選びましょう。
契約前に試したいならWiMAX
ライブ配信目的で契約する場合、「WiMAX
」の大きなメリットは「Try WiMAX」を利用できることです。
Try WiMAXでは、Speed Wi-Fi HOME 5G L13などの対象端末を15日間無料で借り、自宅での電波状況や通信速度を確認できます。
ライブ配信では、一般的なWeb閲覧や動画視聴よりも通信の安定性が重要です。エリアマップ上では問題がなくても、夜間だけ上り速度が低下する可能性があります。
Try WiMAXを利用する場合は、次の内容を確認してください。
- 配信する部屋で5Gにつながるか
- 平日の夜間に上り速度が出るか
- 休日の夜間に速度が低下しないか
- LANケーブルで接続できるか
- OBSで10~30分配信してドロップフレームが出ないか
実際の端末で試せるため、自宅でWiMAXが安定している場合は有力な候補になります。
一方、最大上り速度が286Mbpsだからという理由だけで、ほかのホームルーターより必ず配信に向いているとは判断できません。
ドコモの電波が強い地域ならhome 5G
スマートフォンでドコモの電波が安定している地域では、home 5Gも候補になります。
home 5G HR02は、5Gで上り最大218Mbps、4Gで上り最大131.3Mbpsです。また、2.5Gbps対応の有線LANポートを搭載しているため、パソコンとLANケーブルで接続できます。
ただし、home 5Gは登録した設置場所住所以外では利用できません。引っ越しや設置場所の変更を行う場合は、住所変更の手続きが必要です。
また、ドコモは、ネットワークが混雑する時間帯やデータ利用量が多い場合に、通信速度が低下する可能性があると案内しています。
home 5Gを選ぶ場合も、周辺でドコモ回線がつながるという理由だけでなく、実際の配信時間帯の上り速度を確認しましょう。
SoftBank・Y!mobileを使っているならSoftBank Air
SoftBankまたはY!mobileのスマートフォンを利用している場合は、セット割を含めた世帯全体の通信費からSoftBank Airを検討できます。
Airターミナル6はWi-Fi 7に対応し、下り最大2.7Gbpsです。ただし、公式の製品ページでは上り最大速度が明確に掲載されていないため、最大速度による配信性能の比較はできません。
ライブ配信でSoftBank Airを選ぶ場合は、契約前に次の点を確認しましょう。
- 自宅が5G対応住所か
- 配信する時間帯の上り実測値
- 端末代の支払期間
- 月月割を満額受けるために必要な利用期間
- 途中解約時に残る端末代
Airターミナル6の端末価格は95,040円ですが、48カ月間の月月割を受けることで端末代相当の割引が行われます。
短期間で解約すると、残りの端末代を支払う一方で、以降の月月割は受けられません。引っ越しや光回線への変更を予定している人は注意してください。
楽天回線が強い地域ならRakuten Turbo
Rakuten Turboは、楽天回線の5Gと4G LTEを使用するホームルーターです。
月額料金は4,840円で、4サービスの通常料金だけを比較すると低めです。Rakuten Turbo 5Gは、5Gで上り最大218Mbps、4Gで上り最大76Mbpsに対応しています。
ただし、Rakuten Turboで利用するエリアは、スマートフォン向けのRakuten最強プランと同一ではありません。
申し込み前にRakuten Turbo専用のエリア確認を行いましょう。住所がエリア内でも、建物の構造や遮蔽物によって速度が低下する可能性があります。
楽天回線が安定している地域や、楽天モバイルとの特典を利用できる人には候補になりますが、地下や高層階などでは申し込みや利用が制限される場合があります。
ライブ配信に必要な上り速度
ライブ配信に必要な上り速度は、配信サイト、解像度、フレームレート、映像ビットレートによって変わります。
YouTube公式が示しているH.264の推奨映像ビットレートは次のとおりです。
| YouTubeの配信設定 | 推奨映像ビットレート | ホームルーターで確保したい最低上り速度 |
|---|---|---|
| 720p・30fps | 4Mbps | 8~10Mbps以上 |
| 720p・60fps | 6Mbps | 12~15Mbps以上 |
| 1080p・30fps | 10Mbps | 20Mbps以上 |
| 1080p・60fps | 12Mbps | 24Mbps以上 |
| 1440p・60fps | 24Mbps | 48Mbps以上 |
| 4K・60fps | 35Mbps | 70Mbps以上 |
ホームルーターでは速度が変動する可能性があるため、YouTubeの推奨ビットレートと同じ上り速度が出ているだけでは不十分です。
例えば、1080p・60fpsを12Mbpsで配信する場合は、最低上り速度が24Mbps以上ある環境が一つの目安です。
Twitch公式の主な推奨設定は次のとおりです。
| Twitchの配信設定 | 推奨映像ビットレート | ホームルーターで確保したい最低上り速度 |
|---|---|---|
| 720p・30fps | 3,000kbps | 6~8Mbps以上 |
| 720p・60fps | 4,500kbps | 9~12Mbps以上 |
| 1080p・30fps | 4,500kbps | 9~12Mbps以上 |
| 1080p・60fps | 6,000kbps | 12~15Mbps以上 |
Twitchは、回線の上限に近いビットレートで配信すると不安定になる可能性があるため、画質より安定性を優先するよう案内しています。
ホームルーターで初めて配信する場合は、いきなり1080p・60fpsに設定せず、720p・30fpsまたは720p・60fpsから始めるのがおすすめです。
契約前に行う配信テスト
ホームルーターは、契約するサービス名よりも設置住所によって結果が変わります。
可能であれば、端末をレンタルしたり、初期契約解除制度の条件を確認したりしたうえで、実際の環境で配信テストを行いましょう。
朝・夜・休日に速度を測定する
速度測定は1回だけでは不十分です。
少なくとも次の時間帯に測定してください。
- 平日の朝
- 平日の昼
- 平日の20~24時
- 休日の昼
- 休日の20~24時
ライブ配信を行う時間が決まっている場合は、その曜日と時間帯を中心に測定します。
測定結果は平均値ではなく、最も低かった上り速度を記録してください。
パソコンとはLANケーブルで接続する
ホームルーターからパソコンまでWi-Fiで接続すると、基地局とホームルーター間の無線通信に加えて、ホームルーターとパソコン間でも無線通信を使用します。
これでは、ドロップフレームが発生したときに、原因がモバイル回線なのか宅内Wi-Fiなのか切り分けにくくなります。
可能な限り、ホームルーターと配信用パソコンはLANケーブルで接続しましょう。
有線接続にすれば、宅内Wi-Fiの電波干渉や距離による不安定さを減らせます。
限定公開でテスト配信する
速度測定で十分な数値が出ても、配信サーバーまでの通信経路が安定しているとは限りません。
YouTubeでは限定公開、Twitchではテスト配信機能などを利用して、実際に映像を送信しましょう。
テスト時間は数分ではなく、最低でも10~30分程度を目安にします。
可能であれば、次の動作を含めてください。
- 動きの激しいゲームをプレイする
- マイクで話し続ける
- ゲーム画面とカメラを同時に表示する
- 実際に使用するビットレートで配信する
- 家族がインターネットを使っている状態を再現する
YouTubeも、本番前に実際の配信に近い状態でテストすることを推奨しています。
OBSの統計画面を確認する
OBSでは「表示」から「統計」を開くと、配信中の状態を確認できます。
特に見るべき項目は次の3つです。
| OBSの項目 | 主な原因 |
|---|---|
| ドロップフレーム | 回線・ネットワーク |
| レンダリング遅延 | GPU負荷 |
| エンコード遅延 | CPU・GPUのエンコード負荷 |
ドロップフレームが増えている場合は、ホームルーターの通信が設定したビットレートを維持できていない可能性があります。
一方、エンコード遅延やレンダリング遅延が増えている場合は、回線ではなくパソコン側の性能やOBS設定を確認してください。
上り速度別のOBS設定

ホームルーターで配信するときは、速度測定で最も低かった上り速度を基準にOBSを設定します。
次の表は、速度変動を考慮した保守的な設定例です。
| 最低上り速度 | 解像度・fps | 映像ビットレートの目安 |
|---|---|---|
| 6Mbps未満 | 長時間配信は非推奨 | - |
| 6~8Mbps | 720p・30fps | 2,500~3,000kbps |
| 8~12Mbps | 720p・30fps | 3,000~4,000kbps |
| 12~20Mbps | 720p・60fps | 4,500~6,000kbps |
| 20~25Mbps | 1080p・30fps | 6,000~10,000kbps |
| 25Mbps以上で安定 | 1080p・60fps | 配信サイトに合わせる |
上り速度が25Mbpsを超えていても、測定するたびに10Mbps前後まで低下する場合は、1080p・60fpsを避けたほうが安全です。
OBSの基本設定例
YouTubeやTwitchで一般的に使用しやすい設定は次のとおりです。
| 設定項目 | 設定例 |
|---|---|
| レート制御 | CBR |
| キーフレーム間隔 | 2秒 |
| エンコーダー | NVIDIA NVENC、AMD HW、Quick Sync、x264など |
| 音声ビットレート | 128~160kbps |
| プロファイル | High |
| Bフレーム | 2 |
TwitchとYouTubeは、基本的にCBRでの配信を推奨しています。映像ビットレートが大きく上下すると、視聴者側のバッファリングや配信の不安定化につながる可能性があります。
エンコーダーにNVENCを使用している場合、高品質なプリセットに変更すると主にGPU側の負荷が増えます。x264を使用している場合は、プリセットを高品質側にするとCPU負荷が増えます。
OBSの遅延が発生した場合は、使用しているエンコーダーに応じてCPUまたはGPUの使用率を確認してください。
配信が止まる場合の対処法
ホームルーターで配信が不安定になった場合は、次の順番で確認しましょう。
ホームルーターの設置場所を変更する
ホームルーターは、部屋の中央や床の上より、窓際や高い位置へ設置したほうが電波を受信しやすくなる場合があります。
次の場所は避けましょう。
- 部屋の奥
- 床への直置き
- 金属製ラックの内部
- テレビや電子レンジの近く
- 水槽の近く
- 周囲を物で囲まれた場所
数十センチ移動しただけで、接続する周波数帯や速度が変わることもあります。
端末の管理画面やランプを確認しながら、最も安定する位置を探してください。
LANケーブルで接続する
Wi-Fi接続で配信している場合は、最初にLANケーブルへ変更してください。
有線接続でもドロップフレームが発生する場合は、ホームルーターから基地局までの通信や、通信事業者から配信サーバーまでの経路に原因がある可能性が高くなります。
映像ビットレートを下げる
ドロップフレームが発生した場合は、映像ビットレートを500~1,000kbpsずつ下げて確認します。
例えば、6,000kbpsで不安定な場合は、次の順番で試します。
- 5,500kbps
- 5,000kbps
- 4,500kbps
- 4,000kbps
Twitchも、回線の上限に近いビットレートで配信している場合は、200~500kbps下げることで接続性が改善する可能性があると案内しています。
ただし、ビットレートを下げすぎると、動きの激しいゲームでブロックノイズが目立ちます。
ビットレートだけで対応できない場合は、解像度やフレームレートも下げましょう。
解像度とフレームレートを下げる
1080p・60fpsから720p・60fpsへ変更すると、必要なビットレートを抑えられます。
それでも不安定な場合は、720p・30fpsを試してください。
ホームルーターで配信する場合は、解像度よりも配信が途切れないことを優先しましょう。
特に、視聴者側で画質変更が利用できない場合は、高画質・高ビットレートに設定すると、視聴者側でも再生しにくくなる可能性があります。
クラウド同期やアップロードを停止する
配信中に次の処理が動いていると、上り帯域を消費します。
- OneDrive
- Google Drive
- Dropbox
- iCloud
- 動画のアップロード
- オンラインバックアップ
- ゲームのクラウド同期
- Windows Update
- 防犯カメラのクラウド保存
ライブ配信前に、不要な同期やアップロードを停止してください。
同じ回線を使用している家族のスマートフォンやパソコンも、写真・動画を自動バックアップしている可能性があります。
OBSの動的ビットレートを使用する
OBSには、通信が混雑したときにビットレートを自動的に下げる機能があります。
「設定」から「詳細設定」を開き、「ネットワーク」にある動的ビットレートの項目を有効にします。
この機能を使うと、回線が設定ビットレートを維持できなくなった場合に、ドロップフレームを発生させる代わりに映像ビットレートを下げます。
ただし、動的ビットレートは回線そのものを改善する機能ではありません。通信速度が低下したときは画質も低下します。OBS公式も、根本的な接続問題を解決する機能ではないと説明しています。
一時的な速度低下への緊急対策として使用しましょう。
配信サーバーを変更する
Twitchで配信している場合は、接続するインジェストサーバーを変更すると改善する可能性があります。
物理的に近いサーバーが必ず最も安定するとは限りません。利用している通信事業者からサーバーまでの経路によって、相性が変わることがあります。
Twitch Inspectorなどを利用して、ビットレートの変動や配信状態を確認してください。
ホームルーターではなく光回線を選ぶべき人
次の条件に該当する場合は、ホームルーターよりも光回線をおすすめします。
毎日・長時間配信する人
毎日数時間配信する場合、わずかな速度変動でも配信回数が増えるほどトラブルに遭遇しやすくなります。
趣味の配信であれば画質を下げたり、配信を一時中断したりできますが、仕事や収益化目的では安定性が重要です。
1080p・60fps以上で配信する人
YouTubeの1080p・60fpsでは、H.264の推奨ビットレートが12Mbpsです。
ホームルーターで12Mbpsを一時的に超えることは難しくありませんが、配信中に継続して維持できるかは別の問題です。
1440pや4K配信では、さらに大きな上り帯域が必要になるため、光回線のほうが適しています。
オンラインゲームをしながら配信する人
オンラインゲーム自体が使用する通信量は大きくない場合が多いものの、速度の低下やパケットロスが発生すると、ゲームと配信の両方に影響します。
特にFPS、TPS、格闘ゲームでは、通信の遅延や変動が操作感に直結します。
ホームルーターは基地局との通信にも無線を使用するため、光回線よりPing値やJitterが変動しやすい傾向があります。
同時配信する人
YouTubeとTwitchへ同時に映像を直接送信すると、両方の配信ビットレートを合計した上り帯域を使用します。
例えば、YouTubeへ10Mbps、Twitchへ6Mbpsで送信する場合は、映像だけで合計16Mbpsです。
通信の余裕まで考えると、30Mbps以上の最低上り速度を安定して確保したいところです。
クラウド型の同時配信サービスを使えば、自宅から送信する映像を1本にまとめられる場合がありますが、安定した配信を続けるなら光回線が適しています。
家族と回線を共有する人
家族が同じホームルーターを使用している場合、配信中に次の通信が重なる可能性があります。
- 動画視聴
- オンラインゲーム
- ビデオ会議
- 写真や動画のバックアップ
- 大容量ファイルのアップロード
- OSやゲームのアップデート
特に上り通信が重なると、OBSが必要とする帯域を確保できなくなることがあります。
配信専用に近い状態で使えない場合は、光回線を検討しましょう。
まとめ|ホームルーターは自宅で試してから判断する
ホームルーターでも、配信する時間帯に十分な上り速度を安定して維持できれば、YouTubeやTwitchでライブ配信できます。
ただし、ホームルーターは住所、建物、設置場所、時間帯によって通信品質が変わります。
最大上り速度が最も高いサービスを選んでも、自宅で電波が弱ければ安定した配信はできません。
ホームルーターを選ぶときは、次の順番で判断しましょう。
- 公式サイトで提供エリアを確認する
- 実際の設置場所で電波を確認する
- 配信する時間帯に複数回測定する
- 最低上り速度を基準にOBSを設定する
- LANケーブルで限定公開配信を行う
- OBSのドロップフレームを確認する
契約前に試したい人は「WiMAX
」、ドコモ回線が強い地域ではhome 5G、SoftBank・Y!mobileのセット割を利用する人はSoftBank Air、楽天回線が安定している地域ではRakuten Turboが候補になります。
ただし、毎日長時間配信する人、1080p・60fps以上で配信したい人、ゲームと配信の安定性を重視する人には光回線がおすすめです。
ホームルーターは「最大速度」で選ぶのではなく、実際に配信する場所と時間帯で安定しているかを確認して選びましょう。
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